(19) 釣れなかった理由

年明けからほぼ毎週末の釣行だが釣れない日々が続いている。周りも竿が曲がらないし、常連のおじさんたちの声を漏れ聞いても、さっぱりである。常連のほとんどが去年秋口から遠投カゴ釣りでの真鯛狙いに切り替えたようだ。堤防(木材港)で1月中旬から4月上旬ごろまで釣れないという結果は昨年も経験している。海水が冷たいとメジナはジッとしているのだろうか。

しかし、週2ぐらいのペースで瀬渡し釣りを楽しまれるHさんは、数日前の釣行で50cmの大物を筆頭に爆釣を自慢されていた。だから、場所によってメジナの活性が違うのは確かである。話の内容からすると、ウキ無しで足元で釣るそうだから、かなり深そうである。深いと海水が冷たくならないからメジナが活発に捕食するのではなかろうか。

厳しい2月の寒さが、場所により海水に影響するところとしないところがあるのではないだろうかとか、海の中の地形や深さにより、メジナの好きな自然のエサの量に差があり、堤防(木材港)ではエサが豊富なため、オキアミに見向きもしないのか、逆に自然のエサが乏しいのでどこかに移動していなくなっているのではとか、想像する。

潮の流れもアタリに影響するような気がする。

木材港の突堤からの釣りの場合、北向きでも南向きでも、潮の流れの方向は、右から左、左から右、右斜めから左手前、左斜めから右手前、正面から手前など、日や時間帯により目まぐるしく変化することもあれば、数時間変化しないこともあるし、加えて流れの速さも変化に富んでいる。

エサの違いで明らかな時もある。

南向きでの付けエサのオキアミにはまったく反応しない時でも、北向きの爆弾釣りのおじさんのパン粉の団子には結構反応していた時があった。メジナは、オキアミよりパン粉の方がすきなのでは。

いろんな釣れなかった理由があると思うが、その理由に意味があるのだろうか。寒い時期のボウズだった事実結果が、暖かい時期の実績から来る自信には何の根拠もないことを突き付ける。TV番組での大間のベテランマグロ漁師の、マグロを釣り上げた後の「俺がマグロを釣ったのではなく、マグロに選ばれただけのことである」みたいな一言が気になっている。

メジナがいないだけなのか。いてもジッとしているだけなのか。確証を得るために水中カメラで見て見たいものだ。